バリ島に住んでいるインドネシアンの友人が「ごめん、〇〇ルピアかしてほしい」とヘルプを求めてきました。彼とは10年来のつきあいになりますが、こんなことは初めてです。彼の仕事はフォトグラファーで、ウェディングフォトやサーフフォトをメインに撮っていたのですが、このコロナの騒ぎで休業状態になってしまい、本当に厳しい状況なのだと思います。
彼はいつも質素な暮らしをして、ぼくらのサーフフォトを撮ってくれたときにお礼を渡そうとすると「そんなのやめてよー友だちじゃーん」と断るような人です。そんな彼がSOSを発してくるのは余程のことと思い、基本的にお金の貸し借りは絶対にしない主義なのですが、あわててウェスタンユニオンのアカウント登録をしました。
登録には本籍地と現住所、パスポート情報などいろいろと入力が必要ですが、アカウントを作ったうえで前もってネット上で送金予約をしておくと、店頭での用紙記入の手間が省けるんだそうな。送金方法は、店舗にお金を持っていく方法と、クレジットカードやオンラインバンキングでのキャッシュレス送金が選べるようなのですが、キャッシュレスを利用するためには一度本人確認のために店舗に行ってパスポートのコピーを提出する必要があるんだとかで、どっちみち一度は店舗に行かなくちゃいけないんですね。何度も送る可能性は低いだろうと思い、今回は店舗にお金を持っていく方法を選びました。
アカウント登録をして、送金の事前登録をします。ウェスタンユニオンの送金手数料は、通常なら350バーツ~なのですが、どういうわけだか知りませんが、99バーツと格安になっています。これはラッキーでしたね。
受け取り人の情報は名前だけでもOKです。インドネシアンの彼はファミリーネーム(姓)がないことを今になって初めて知りました。なんかすごいな、インドネシア。
予約内容を確認して完了ボタンを押すと、24時間以内にウェスタンユニオンの店舗にお金を持ってきて、という案内画面になりました。わが家から一番近い店舗は、セントラルマリーナBigCの2階にあります。
ウェスタンユニオンのカウンターに行くと『リファレンスナンバーは?』と聞かれました。どうやら受け取る側だと思われたみたいです。そりゃそうだよな、パタヤのカウンターでは送るよりも受け取る客の方が圧倒的に多いに決まってるもんな。「インドネシアにお金を送りたい。ネットで予約してきた」と伝えると、電話番号を聞かれてパスポートの提示を求められ、『〇〇バーツね』とサクサク手続きはすすみ、送金受付の書類にサインだけして終了しました。15分後にはインドネシア国内で受け取ることができるそうです。そりゃすごいや!
バリ島の彼にはリファレンスナンバー(MTCN)だけ伝えればOKなんだそうな。着金したかどうか、受け取ったかどうかは追跡画面で確認することもできます。もちろん金額の上限はありますが、送るのも受け取るのも拍子抜けするくらい簡単ですね。
ところで、今回彼に送ったのは2,000,000ルピア、日本円で14,000円弱です。たしかにバリ島はパタヤよりも物価が安いし80円でミーゴレン食べられるけれどさ、14,000円てたったそれっぽっちで一体何ができるのだろうかと思ってちょっとググってみました。バリ州の最低賃金は月額2,300,000ルピアくらい、首都ジャカルタの最低賃金は月額4,000,000ルピアくらいということでだいぶ地域差はありますが、インドネシアンにとって2百万ルピアは日本人にとっての感覚的には10万円くらいになるんでしょうかね。ここのところ彼は一日一食しか食べていなかったらしいんで、ちょっとはまともなものを食べてほしいです。そして、なんとか無事に彼がこの危機を脱することができるよう願うばかりです。